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グリム

 

 

僕はずっと一人で歩いてた

あなたが僕に名前をくれるまで

与えられたやさしさ、それが

大きすぎて気付けずにいた

あなたが泣いて過ごす夜に

初めて僕は痛みの意味を知りました

いつもの温もり、それが少しずつ消えて

命の終わりを告げました

あなたがくれた名前だから

あなたが呼んでくれなければ

それでも「生きろ」と

あなたは最後の力

僕のことを撫でてくれました

季節が移ろい

命が巡り巡って

いつかどこかで会えたならば

あなたと、生きたい

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